氷川神社の想い

地域に寄り添う神社として、
世界に開かれた神社として。

いにしえより受け継がれてきた、日本の精神

緑豊かな神社の境内に一歩足を踏み入れると、涼やかな心地になる。神様の前でそっと手を合わせるだけで、心が静まり、背筋が伸びる思いがする。――そのような不思議な感覚を、おそらく多くの方が経験したことがあるのではないでしょうか。

それはきっと、神道というものが日本人の暮らしの中から生まれた伝統的な文化であり、今なお私たちの心に息づいているものだから。八百万の神々を敬うことで謙譲の徳を養い、大いなる自然と共に生き、祭礼を通じて地域社会の和を保つ。そうした神道の理念は、宗教という枠を超え、日本人の価値観や生き方を支える、精神的な支柱となっています。

高円寺氷川神社は鎌倉時代の建立以来、数百年の長きにわたり、こうした神道の精神を守り続けています。とりわけ大正期以降は初宮参り、七五三、結婚式、祭礼などの行事の他、地域の方々への教化活動にも積極的に努め、地域の皆様が自然に集う場所としてご愛顧いただいてきました。

21世紀にふさわしい、新しい神社の在り方を目指して

21世紀となった今、日本人のライフスタイルは大きく変化し、神道の位置づけもまた変わりつつあります。神社になじみがないという方も、もしかしたらいらっしゃるかもしれません。しかし、人と人のかかわりが希薄になった現代だからこそ、神社にできることがあると私たちは考えています。

これからの氷川神社が目指すのは、今まで以上に地域に密着した神社です。たとえば30年以上にわたり続けてきた、地域の皆様と共にめぐる「七福神めぐりバスツアー」を、2019年より神社側主催で再開することを決定しました。その他にも、お子様向けの情操教育、社会教育を目的とした各種講座・イベントを開くなど、地域の皆様に貢献するための新たな活動を模索しており、確実に実行してまいります。これらを通して、神社を再び「近隣の誰もが気軽に訪れ、心清らかに過ごせる場所」、そして「温かな絆をはぐくむ地域のコミュニティ」にしていきたいと考えています。

もちろん、神社は氏子に限らず、万人に解放された空間でもあります。氷川神社の敷地内には、日本で唯一気象の神様・八意思兼命(やごころおおもいかねのみこと)を祀った気象神社があり、毎日のように日本各地から、時には海外からも参拝者がいらっしゃいます。気象神社に興味をお持ちになった方が、それを機に神道の精神に触れ、氷川神社のことを知ってくだされば、それ以上に喜ばしいことはありません。これからも氷川神社は、地域に深く根差すと共に、世界に向けて広く開かれた神社を目指して歩んでまいります。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。